ねぐのブログ@スマブラDX

RPGなどのゲームの感想を書き連ねていこうと思います。

【ネタバレ注意】ファイナルファンタジー Xについて語る【FFX】

◆総評

ストーリー:10/10

BGM:9/10

ゲームシステム:6/10

バトルシステム:5/10

◆自分にとってのFFX

何を隠そう俺にゲームオタクへの道を歩ませることになる大きな原因となった一つの作品。初見プレイ時は「ゲームはスタッフロールを見れば終わり」だと思っていた俺に

卍 † クリア後の楽しみ † 卍

を初めて教えてくれた作品だった。当時のファミ通に載っていた「ドライブをAPに」を用いた稼ぎプレイは衝撃的だった。△ボタンを連打した後に得られる大量のAPは当時小学生だった俺に脳汁プシャーの快感を与えたのだった。

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初見プレイ時は小学生だったので難しい日本語は分からず、脳死でプレイしていたためストーリーについてはしっかりとは理解できていなかった(それでもEDでは泣いた)。

その後、高校生になってから改めて最初からストーリーをプレイし、改めてそのストーリーの素晴らしさを理解するのであった…

 

◆ストーリー

ティーダ=俺

 まず一番に挙げられるのがティーダと自分のシンクロだ。

平和な世界「ザナルカンド」から突然未知の世界「スピラ」へと転移させられるティーダ。謎の言語「アルベド語」や理解不能な「エボンの教え」、スピラという世界における「常識」に翻弄されるティーダ

それらの事象に当然のなじみの無いプレイヤーはティーダのリアクションに違和感を持つことはなくどんどんFFXの世界への没入感を深めていく。FFXのプレイヤーはティーダと同様の感覚を持つのだ。まさにティーダ=俺。

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お手本のような【転】

シンを倒すために各地の寺院を巡るユウナ一行だったが、第四の寺院「マカラーニャ寺院」でエボンの老師「シーモア」を殺害してしまう。その結果、ユウナ一行は†反逆者†としてエボン寺院から追われる立場になってしまう。

プレイヤーとしては流石にこの展開は予想できない。この時点で先の展開を完全に予想できなくなってしまう。わくわく。起承転結の「転」がしっかりしてると大体物語に引き込まれるよね。

今まで敵として扱ってきた「アルベド族」に助けを求め仲間とするという、「敵だった相手が仲間になる」という王道展開も兼ね備える、アツい。

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 この後に控える、ティーダにとってもプレイヤーにとっても初めて知ることになる重い真実。そこでのイベントも良いしBGMも良いんだこれが…

BGM名は「明かされた真実」、強い。ゲーム内でも割と使われてるフレーズを使用した曲なのが強さに更なる拍車をかける。

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ザナルカンド遺跡

遂にザナルカンドへとたどり着くユウナ一行はユウナレスカのもとへと向かう過程で徐々にスピラの真実に近づいていく。

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ユウナレスカ戦前のティーダの口上、ユウナレスカ戦後のアーロンの語りが個人的にはFFXでも最上位に好きなイベント。あの時点から、自分の役割は終わったと悟ったアーロンのティーダに対する態度が変化していくのがたまらない。アーロンが人気投票一位なのは誰でも納得できるかと思う。

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(この過去のアーロンとティーダが同じセリフでつっかかるシーン究極にエモいよね)

 

物語としての「対称性」

この点がFFXで一番好きな点と言っても過言ではないと思う。

ユウナレスカを殺害したのち、シンを消し去る方法を求めるためにベベル寺院の祈り子のもとを訪れるティーダたち。そこで知らされた方法はシンの中にいるエボン=ジュを倒すことだった、そしてエボン=ジュを倒すと「祈り子たちが見る夢」は消えてしまうという。

初見では実際ピンとこなかったが、これは「ティーダがいたザナルカンド、そしてティーダ達ザナルカンドの住民そのもの」のことだった。

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この事実が判明した時点で、物語初期の「ティーダ」と「ユウナの仲間たち」の立場が完全に逆転したのである。それはシンを倒した後の結果。

それまででは、

シンを倒すとユウナが死んでしまう 。そしてティーダ以外の仲間はみんなそれを知っている。

しかしこれ以降は。

シンを倒すとティーダが消えてしまう。そしてティーダ以外のみんなはそれを知らない。

このような対称性がFFXにはある。この対称性が非常に美しい。自分は理系なので対称性に美しさを感じる人種だが、このような対称性はなかなかほかに見ない。この美しさが自分にとってFFXがオンリーワンになる一因だ。

 

VS.ブラスカの究極召喚獣~エンディング

VS.ジェクト(ブラスカの究極召喚獣)のBGMに「Otherworld」をチョイスした人は天才だと思う。

 

↓わざわざ語るまでもない名シーン

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ジェクトマジでかっこいいよね。FFXのキャラで二番目に好きだ(一番はアーロン)。

この後のシーンでユウナに話しかけられても、「だめだ ユウナちゃん。時間がねぇ」とか言ってあしらうくせに、その前のティーダとのやり取りはしっかりしてる辺り息子への愛情がうかがい知れて更に泣ける。

 

エボン=ジュ戦後の飛空艇上でのイベントシーンはマジで何回見ても泣いてしまう。

リュックの「また会えるんだよね? ねぇ!?」からの「ザナルカンドにて」のアレンジ、その後のユウナがすり抜けてしまうシーンはホントに涙が止まらない。

更に一番最後の「時々でいいから… 思い出してください」のフラッシュバックからの「素敵だね」でとどめを刺される。

何度プレイしてもスタッフロール突入時は号泣してる。

 

FFXは神

 

◆BGM

BGMという観点においても自分に多大な影響を与えてくれたFFX

好きなBGMTOP3を挙げるのであれば…

1.いつか終わる夢

2.召喚獣バトル

3.シーモアバトル

だろうか。

 

いつか終わる夢

作中で何度が流れる機会があるこのBGMであるが、やはり最も印象深い場面はザナルカンド遺跡。

初見プレイ時は気づかなかったが(お決まりの文言)、ザナルカンド遺跡に至るまでのFFXの物語は全てティーダの回想であり、ユウナを究極召喚の死から救う策を考えるための時間稼ぎでもあった(節々で入ったティーダの回想はこれ以降なくなる)。ある意味、死へのカウントダウンともなるザナルカンド遺跡でこのBGMが流れる。

何より好きな部分は戦闘に入ってもBGMが変わらない部分だ(戦闘BGMも勝利ファンファーレも流れない)、おまけに戦闘に勝利してもキャラクター達はいつもの勝利ポーズを取らない。この演出により、重厚な雰囲気のままザナルカンド遺跡を進んでいくことになり、プレイヤーは重い雰囲気を抱えたままゲームをすることが可能になる。素晴らしい演出だったと思う。

曲名が物語の核心を突いている点もアツい。

 

召喚獣バトル

単に曲として好きなのはあるが何よりも、イントロが「祈りの歌」なのがアツい。

ディレクターか誰かに「祈りの歌のフレーズを使ってほしい」と言われて半ば無理やり入れた、みたいなエピソードをどこかで見たが、指示した人GJと言わざるを得ない。

 

シーモアバトル

作中最も嫌われている可能性があるシーモアとの最終バトルでのBGM。何でこんなにカッコいいBGMを用意してしまったのでしょう。

単に曲として聴いたときはオリジナル版の方が音色が好きだが、ゲームのBGMとして聴いた場合はHD版の方が好きだったりする。HD版は音がはっきりしていてしっかりとバトルを盛り上げてくれるのが良い(イントロのギターギュイイイイイーンのところで一気に持っていかれた)。

 

◆ゲームシステム

当時のRPGはキャラのレベルを上げて強くしていくのが普通だと思ってたけど、スフィア盤というシステムは割と画期的だった気がする(自分が知らないだけで当時でも似たようなシステムがあった可能性は大いにある)。

装備品の強さがセットされてるアビリティだけで決まっちゃう点は評価が難しいかな。装備を強くしていく楽しみもRPGにはあると思ってるから新しい街に行って強い装備を揃える楽しみがなかったのは個人的にはマイナスポイント。

 

◆バトルシステム

今までのFFで取り入れられていたATBとは違い、CTBなので戦略をじっくり考えられる点は面白い。ATBにはATBの良さがあるけどね。

ただいろんなところで言われてるようにやっぱりヘイストゲーだなってのがある。ヘイスト強すぎ。ヘイスガに至ってはもはや公式チート。

 

バトルのシステムというわけではないけど、ティーダの初期のオーバードライブ技の技名が「スパイラルカット」なの激熱だよね(割と最近気づいた)。

◆おわり

自分にとって思い入れが深すぎる作品なので語ろうと思えば無限に語れちゃいますが、正直キリがないのでこの辺にしておきます。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。